2011年に乳ガンの告知を受けた時、周りに言うかどうか迷った時のこと。
2004年にうつ病になった時は、しばらく誰にも言わなかった。
当時勤めていた会社には退職時、その理由としてそれとなく言った。
その当時、まだうつ病は認知され始めたばかり。
今ほど情報もなかった。
言うのが怖かったし、自分で「言ったらダメだ」と思っていた。
そして、乳がん。
迷った末、家族、親しい友人、上司に話した。
告知された時は、まだ乳がんについてほとんど知識はなく、
ガン=死だった。
今まで考えたこともない「死」を自分の現実として突き付けられた。
その最悪を考えるとだまっていてなんとかなるレベルじゃなかった。
でも、会社に言うのは、最後の最後まで黙っていようかとも思った。
当時、うちの会社ではリストラが進んでいて、
会社に進んでリストラ候補となる理由を与えるようなものにも思えた。
それでも結局、会社に言うことにした。
休みや遅刻、早退などが治療のために増えることもわかってきたからだ。
仕事自体が多忙を極めていた状態で、治療中のバックアップについて
相談するべきと思ったからだ。
結果として、話してよかった。
自分の精神的な負担が軽くなったのが一番大きい。
そして、みな、思いのほか同情的で、協力的な反応をしてくれた。
会社も予想以上にサポートをしてくれて、休みなども融通してくれた。
私の個人的なケースなので、他の人とは違うかもしれない。
でも、うつ病の時、誰にも言えず、ひとりぼっちで戦っていた時より、
みんなから気にかけてもらえ、それによって自分もがんばろうと思えた。
自分はひとりじゃないって思えるだけで、病気に対する気持ちが
違ったように思う。
手術から回復して次の治療までの間に、回復祝いをみんながしてくれた。
この後、長い治療があったけど、それまでとみんなとの付き合い方も
変わった気もする。
注:これは2011年11月9日、私が乳がんの手術を受けて約1ヶ月後に
Yahooブログに書いていた内容を少し修正しました。